Isamu Wakabayashi


Isamu Wakabayashi

若林 奮


ケンジタキギャラリー 六本木 では、10月5日より若林奮個展を開催いたします。

鉄、銅、硫黄、木による彫刻や、日々のドローイングにより、自身をとりまく大きな自然、世界を観察、思考し続けた若林奮。自身と世界/自然との間の距離を実感として測る手段として「振動尺」という概念を据え、彫刻やドローイングにその概念を表現。また、犬を自然と自身(人間)の間の存在と捉え、繰り返し作品に登場させました。

今展では、金属の缶を用いた立体作品《エクストラ100線》 (1992年)、アンチョビ缶シリーズ(1992年)ほか、ドローイング《Oscillation A》(振動 A、1994) など、1990年代の作品を中心に未発表作品を含めて展示いたします。


展覧会名 : 若林 奮

会場 : ケンジタキギャラリー 六本木 

東京都港区六本木6-6-9 ピラミデビル3F
TEL 03-3478-5007

会期 : 2024年10月5日(土)- 11月9日(土)

時間 : 12:00 - 18:00  
休廊日 : 日、月、祝


「彫刻は対象化した人間などは表現しない。むしろそれを行う人間の思考なり行動を表明するものと考えるなら、これは人間全体のことではなく、私個人のことになります。ここらあたりから出てくる問題によって気づいたことが、《振動尺》の発想のひとつになったのです」

(若林奮インタビュー : 2002年豊田市美術館発行図録 pp.102-103)



image :
無題 (ヒーター付)
1998
銅、綿、木、インク 38.6 x 54 x H.8 cm


若林奮(1936-2003)は、1980年と86年にベネチアビエンナーレに出品、87年には東京国立近代美術館および京都国立近代美術館で個展が開催されるなど、日本の現代美術を代表する彫刻家として常に注目を集めてきた。1997年、巡回展「若林奮 1989年以後」名古屋市美術館/神奈川県立近代美術館、大原美術館、高知県立美術館、2002年、豊田市美術館にて大規模な個展が開催される。没後20年となる2023年には武蔵野美術大学美術館でインスタレーション作品を含む個展が開催された。





Oscillation A #21〜#39
1994.9.21-9.24 
紙にガッシュ 54.8x78.9 cm




無題 (No.1)
1992.11.19
アンチョビ缶、硫黄 5 x 10 x H.5.8 cm



Photo : Tetsuo Ito
copyright : WAKABAYASHI STUDIO